病気や災害などで親を亡くした子どもたちの進学を支援する「第93回あしなが学生募金」が22日、全国約200カ所で始まった。愛媛では松山市湊町5丁目のいよてつ高島屋前で市内の大学生や高校生のボランティアスタッフら約80人が協力を呼び掛けた。29、30日の午前10時~午後4時にも募金活動を行う。
 あしなが学生募金事務局が毎年、春と秋に開いている。今回からは寄付金の半額を、サブサハラアフリカ(サハラ砂漠以南のアフリカ)の遺児の大学進学支援に充てる。
 オープニングセレモニーで同事務局の松山大1年の男子学生(19)が「親との死別は経済的基盤だけでなく精神的な支えも失わせるが、進路や夢をあきらめてほしくない。子どもたちを助ける募金を理解し広めていただきたい」と訴えた。参加者は「ご協力よろしくお願いします」と大きな声で呼び掛け、通行人が足を止めて寄付していた。
 あしなが育英会が2014年に同会の奨学金を受ける全国の高校生2100人に行ったアンケートによると、就職希望者の36%が本当は大学などへの進学を希望しているものの経済的理由で断念しているという。