愛媛県は26日、四国電力伊方原発での事故を想定した10月の県原子力防災訓練で得られた課題などをまとめた実施結果を公表した。避難訓練に参加した30キロ圏の県内7市町の住民を対象にしたアンケートでは、県広域避難計画で示した避難ルートを半数近くが「知らない」と答え、計画が浸透していない現状が浮き彫りとなった。
 住民の避難訓練には7市町の約670人が参加。アンケートは15項目について最大246人が回答した。
 県広域避難計画を知っているかとの問いには、9割近くが「読んだことがある」「聞いたことがある」と答えた一方、計画で示された避難ルートについては48%、避難先については33%が「知らない」とした。
 県計画をより具体化した7市町の避難行動計画に関しては「知らない」が15%で、県計画に比べ4ポイント高い。一方、避難ルートは39%、避難先は30%が「知らない」と答え、県計画よりも浸透を見せた。