日本の地方を知ろうとインドやパナマなど6カ国と欧州連合(EU)の駐日大使ら9人の視察団が18日、愛媛県今治市島しょ部を訪れ、瀬戸内しまなみ海道サイクリングや同市宮窪町宮窪の市村上水軍博物館見学などで地域への理解を深めた。
 視察団は外務省が1988年から毎年、地方自治体と共催で招いている。県内での実施や一つの市に限った視察は初めてという。
 ザンビア、グアテマラ、コロンビア、フィンランドを含む駐日大使らは17日に来県。県庁で中村時広知事と懇談後、市内タオルメーカーを見学した。18日に来島海峡大橋を自転車で渡った一行は、同博物館を訪問。4月に日本遺産に認定された村上海賊ストーリーの説明を聞き、甲冑(かっちゅう)を試着して村上海賊の武将気分も味わった。
 スジャン・チノイ駐日インド大使(58)は「タオル、造船、観光と今治には産業が豊富。優れた造船技術を母国に役立てることができれば」と話していた。
 最終日の19日は今治造船の工場見学、今治西高校の生徒との交流などを予定している。