愛媛県松山市は24日、10年前に保護され、市内の施設に入所している認知症の高齢女性の身元が判明したと発表した。今年9月、県警の捜査などで近親者が見つかり、80代の市外の女性と確認された。市はプライバシー保護を理由に、身元判明の具体的な経緯や入所施設名などを明らかにしていない。
 市保健福祉部によると、女性は2004年に松山東署を訪れ、「生活に困っている」と訴えたが、名前や住所、生年月日が分からず、病院で認知症と診断されたため、市の手配で施設に入所した。近親者の確認から身元判明まで時間を要した理由について、市は「慎重に身元を確認した」と説明した。女性は現在も同じ施設に入所中で、12月22日に住民登録した。