11日、松山市で第1局が行われる第41期「棋王戦」(日本将棋連盟、愛媛新聞社など主催)5番勝負。対局に臨む渡辺明棋王(31)と佐藤天彦八段(28)が10日、松山市大手町1丁目の愛媛新聞社を訪問した。旧知の間柄の両棋士は親しみをのぞかせながらも、真剣勝負へのこだわりを語った。
 渡辺棋王は昨年、竜王を奪還し2冠に返り咲いた。今期防衛すれば、5連覇で資格を得る永世棋王に王手がかかる。「一度逃せばチャンスを得るのは簡単ではないから、意識して戦う。お互いにとって大きな勝負になると思う」と闘志を見せた。
 佐藤八段は昨年の王座戦に続き、初タイトルへの挑戦。敗者復活戦から4連勝して挑戦者の座を勝ち取り、勢いに乗っている。「30代棋士の第一人者である渡辺棋王にどう挑戦するか。(今回は第1局で)棋王奪取はまだ先だが、最終的には目指す。挑戦者として対局を盛り上げたい」と意気込む。
 対局は午前9時から松山市道後湯之町の大和屋本店で。非公開。対局と並行し同会場で山崎隆之八段(34)による大盤解説、山根ことみ女流初段(17)=新田高3年、松山市=らの指導対局もある。