3・11ともに考えて 県内避難者ら手記出版
東日本大震災の発生から5年を迎える11日、愛媛県内避難者らでつくる「東日本大震災県内被災者連絡会」が、節目ごとに書き留めた手記をまとめた「人の痛み この震災を転換点に」(創風社出版)を出版する。故郷を追われた悲しみ、東京電力福島第1原発事故への怒り、愛媛への思い―。強制避難者や自主避難者、津波被災者約30人がそれぞれの大震災をつづり、「『人ごと』ではなく『わがこと』として一緒に考えてほしい」と呼び掛けている。
連絡会は石手寺(松山市石手2丁目)の加藤俊生住職(58)の呼び掛けで2011年5月、約30人の避難者で発足した。会が月1回開く被災者同士の交流会や被災者が入居する団地などで配布した自由記述式アンケートの回答をまとめ、追悼式でのスピーチ、行政への要望書も盛り込んだ。
A5判。196ページ。1512円。県内書店で販売するほか、石手寺で取り扱う。問い合わせは同寺=電話089(977)0870。