建設業界が人手不足に悩む中、情報通信技術(ICT)を活用した堤防盛土工事の見学会が2日、愛媛県大洲市新谷の矢落川右岸であり、建設業関係者ら約120人がICTで効率的に工事をする方法を学んだ。
 国土交通省大洲河川国道事務所によると、盛土は水害で国道56号が使用できなくなった場合に堤防上を緊急道路とするための拡幅工事。矢落川右岸の約760メートル工区のうち、300メートルでレーザースキャナーを用いた工事を行った。
 工事では、スキャナーが読み取った3次元地形データや工事設計を、重機の操縦者がモニターで確認しながら作業できる。従来の工事は丁張(ちょうはり)と呼ばれる木の板を設置して目印としており、熟練度を必要とし手間もかかった。