愛媛県松山市出身の俳人、中村草田男(1901~84年)が46年に創刊した俳誌「萬緑」の終刊号(3月号)がこのほど発行され、70年以上の歴史に幕を下ろした。
 冒頭、88年から発行人を務める草田男の三女、中村弓子さん(73)=お茶の水女子大名誉教授=が「良き終わりは良き始め」と題して終刊に当たっての所感を掲載。終刊について「悲しさはない」とし、「季題別中村草田男全句」などの刊行といった終刊事業そのものが「草田男を、しっかりと俳壇に、そして文学愛好者に返す事業ともなった」と記した。