太閤桜のクローン苗植樹 あかがねミュージアム
世界遺産・醍醐寺(京都市)にある豊臣秀吉ゆかりの「太閤しだれ桜」の増殖に取り組んでいる住友林業(東京)が14日、愛媛県新居浜市にクローン苗木1本を贈呈し、石川勝行市長らとともに同市坂井町2丁目のあかがねミュージアム入り口に植樹した。
同寺は秀吉が晩年に開いた盛大な花見会「醍醐の花見」で知られる。樹齢約160年の太閤しだれ桜はエドヒガンザクラ系のしだれ桜の一種で、ソメイヨシノより見頃が1週間ほど早い。直径2~3センチの白色で小ぶりな花が垂れ下がった枝いっぱいに咲くのが特徴。
一時は枯死の危険性にさらされたため、住友林業が1998年に、太閤しだれ桜の芽から細胞組織を採取して同社筑波研究所(茨城県つくば市)でクローン苗の培養・増殖を成功させ、2004年からは全国に苗の寄贈を進めている。