愛南町特産の河内晩かん「愛南ゴールド」の新たな販路開拓へ、町が農家らと大都市圏の事業所との橋渡し役になり、取引先拡大支援を進めている。成果第1弾として、横浜ベイホテル東急(横浜市)との間で生絞りジュース用の小玉サイズの契約が決まり、このほど農家らが出荷を始めた。
町によると、町内の河内晩かん年間生産量は約5400トンで日本一。しかし、全国でも産地が限られ、他のかんきつに比べると知名度は高くない。町内生産農家の市場以外の取引先は個人客が多く、安定した数量を仕入れてくれる固定客が少なかったという。
町は河内晩かんの知名度アップや農家の収入増を図ろうと、2015年度に県の協力を得て、首都圏の事業者を対象に新規取引先の確保に着手。収穫期が3~7月で、他のかんきつ類が出回らない時期に生果を出荷できる利点などをPRし、今回商談をまとめた。
町内10戸の農家とJAえひめ南かんきつ出荷組合「マルエムフルーツアイランド」が参加し、7月末までに約7トンを納品予定。サイズは8・5センチ未満で市場では規格外品だが、1キロ約200円で出荷する。