「日本の飛行機の父」市民が熱演 生誕150年ミュージカル
愛媛県八幡浜市出身で「日本の飛行機の父」とされる二宮忠八(1866~1936年)の生涯を描いた市民ミュージカル「二宮忠八物語~世界に誇る愛媛の偉人」の公演が30、31の両日、同市保内町宮内の市文化会館「ゆめみかん」であった。両日とも約800の観客席が満席となる中、空への夢を追い続けた忠八の歩みを出演者約100人が演じきった。
忠八生誕150年を記念して市などが主催し、「坊っちゃん劇場」(東温市)が制作。2月から練習を重ねてきた市民キャストや坊っちゃん劇場の俳優ら約60人が、貧しい中で空に憧れを抱く幼少期や、国内で初めてゴム動力飛行機を飛ばした青年期、ライト兄弟の有人飛行成功を知って研究を断念した後の晩年を歌やダンスを織り交ぜて表現した。
1時間40分の上演中、観客からは拍手や笑いが起こり大盛況だった。熱意あふれる20歳の忠八を演じた矢野光士郎さん(14)=真穴中学校3年=は「緊張していたが舞台に上がると吹っ切れた」と半年間の練習成果を出し切った様子。町の子ども役の家光ちなつさん(13)=保内中1年=も「みんなが一つになれた」と満足げだった。