四国ミュージアム研究会はこのほど、結成10年を記念し「もっと博物館が好きっ!みんなと歩む学芸員」(教育出版センター)を刊行した。四国4県の美術館、博物館など34館から、学芸員54人が寄稿。「調べる・みつける」、「守る・遺(のこ)す」などをテーマに、各館の活動や魅力を報告している。
 研究会は2005年に設立。代表者や事務局を定めず、年1回、4県持ち回りで研究会を開いている。
 愛媛からは、松山市立子規記念博物館や久万美術館など13館の取り組みを紹介している。県立とべ動物園の前田洋一さんは、13年に伊予市の海岸で確認されたアカウミガメの産卵について報告。 編集委員を務めた、伊方町町見郷土館の高嶋賢二主任学芸員は「各館のジャンルや県域を超えた本は珍しい。博物館が生活に身近な施設であることを知るきっかけにしてほしい」と話した。
 書籍はA5判、346ページ、2160円。問い合わせは教育出版センター=電話088(665)6060。