江戸時代に始まったとされる愛媛県西予市明浜町渡江地区の盆踊り「歌舞伎くずし」がこのほど、渡江集会所前の広場であった。あでやかな手作りの衣装に袖を通し、おしろい顔に隈(くま)取りを入れた住民らが、歌舞伎の名場面になぞらえた風情たっぷりな踊りを披露した。
 独特の盆踊りは、亡くなった人の供養や雨乞いの意味が込められているという。後継者難で一時休止した時期もあるが、有志による渡江盆踊り保存会(浜木由規雄会長)が継承しており、今年も1カ月近く練習を重ねてきた。