アオノリ緑輝く恵み 宇和島・岩松川で収穫始まる
愛媛県宇和島市津島町の岩松川河口で7日、恒例のアオノリ漁が始まった。澄みわたった青空の下、岩松漁協の組合員約50人が緑鮮やかなアオノリを収穫した。
昭和20年代に始まった岩松川のアオノリ漁は、川底の石などに付いた胞子が1メートル以上に成長した頃合いを見て解禁。以前は12月ごろ始まり冬の風物詩として知られたが、近年は生育の遅れなどから1~2月の解禁が増えている。
7日午前10時、先端に爪の付いた「かぎ手」と呼ばれる道具を持った組合員が一斉に川に入った。川底は緑に染まり、男性の胸辺りまである深みには特にアオノリがびっしり。狙いを定めたベテランたちが、かぎ手を巧みに使い、次々とすくい上げていった。
森岡長利組合長は「色つや良く、こしもあって出来は上々」と納得の表情。4月末までの漁期間中に、前年並みの約1トンの収量を目指すという。