サーモン養殖、イヨカン風味 宇和島の業者が研究
北の寒い地域の魚というイメージが強いサーモンだが、南国・四国の愛媛県宇和島市でも市内の水産業者が昨冬、サーモン(ギンザケ)養殖の取り組みを始めた。エサにはイヨカンも利用したフルーツフィッシュ。昨冬は稚魚1万匹だったが、今冬は10万匹に増やし出荷の大幅増の他、養殖方法のデータ蓄積も進め有力魚種に育てていく考えだ。
手掛けるのは水産物加工・販売の宇和島プロジェクト(木和田権一社長)。国内外でタイやブリの営業をする中で「サーモンは世界的に売れ、安く、いろいろな味付けもでき、ライバルのような存在」だった。同社は養殖魚の餌にかんきつの成分を加えて育てるタイやブリの「みかんフィッシュ」を手掛けていることから、取引先の回転ずしチェーンに「サーモンでもしてみてはどうか」と提案を受けた。