青色発光ダイオード(LED)の開発でノーベル物理学賞を受賞した米カリフォルニア大サンタバーバラ校の中村修二教授(60)が5日、生まれ故郷の愛媛県伊方町入りし、町から町民栄誉賞を贈られた。生誕の地である大久地区には功績をたたえる記念碑が建てられ、地元の大久小学校児童らと除幕して祝った。
 同町湊浦の町民会館であった栄誉賞贈呈式で、山下和彦町長は「ノーベル賞は、町民が待ちに待った悲願だ」と祝福。中村教授は、町内の中高生ら約400人の前で講演し「科学者になれたのはこの(伊方町)大久で生まれ育ったおかげ。海や山、自然にあふれたこんな素晴らしい環境はない」と、小学1年までの幼少期を過ごした古里への思いを語った。
 町民栄誉賞の授賞は、日本人で初めて単独徒歩による北極点到達を果たした冒険家の故河野兵市さん(旧瀬戸町出身)以来で、2人目。