ブンゼンメダル、入舩愛媛大教授受賞 アジア初
愛媛大は27日までに、地球深部ダイナミクス研究センター長の入舩徹男教授(61)が、地球化学分野で功績があったとしてヨーロッパ地球科学連合(EGU)の2015年度ブンゼンメダルの受賞者に選ばれたと発表した。愛媛大によると、アジアでの受賞者は初めて。
ブンゼンメダルは、理科の実験で使われる「ブンゼンバーナー」を発明し、セシウムやルビジウムの発見で知られる、19世紀のドイツの科学者ロベルト・ブンゼンの業績を記念した国際賞。毎年1人が選ばれている。
入舩教授は、世界でトップレベルの高温高圧実験で、地球内部の構造や化学組成などを解明してきた。実験に使用する大型の高温高圧装置の技術開発にも携わったほか、その技術を生かして合成した世界で最も硬い人工ダイヤモンド「ヒメダイヤ」など新しい鉱物・物質の合成が高く評価された。
入舩教授は「マントル内部や沈み込むプレート内の鉱物の変化などで先進的な研究をしてきたことが評価されたのはうれしい。今後は、今までの研究を生かして新たな地球科学や惑星科学の発展へとつなげていきたい」と意気込んでいる。
授賞式は、16年4月にオーストリアのウィーンである。