松山や東京などの約2000点のマッチ箱の箱紙などを展示する「燐寸(マッチ)ラベルにみるなつかしのお店たち」が22日、愛媛県松山市湊町7丁目の市総合コミュニティセンターで始まった。1970年ごろの喫茶店やバーのマッチ箱が並び、当時の世相を知ることができる。
 企画した古書店「写楽堂」(松山市)の岡本勢一社長(68)によると、戦前戦中に低迷した国内のマッチ産業は戦後の経済成長とともに息を吹き返し、広告マッチとして飲食店やホテルなどで無料配布されたが、100円ライターの登場で需要が減少したという。
 会場には横10センチ縦5センチ程度の箱紙がずらり。バーの名前とともに酒の絵が描かれたり、ホテル名と「宿泊料お食事付¥600」が印字されたりし、広告として浸透していた時代がうかがえる。英語で描かれた輸出品や、横書き文字を右から読む古めかしいものもあった。
 展示は26日まで。1月7~11日にも開催される。