愛媛県は4日、リオデジャネイロパラリンピックの日本代表で柔道女子57キロ級で銅メダルに輝いた広瀬順子選手=松山市、伊藤忠丸紅鉄鋼=に、創設以来2人目となる「愛顔(えがお)のえひめ文化・スポーツ賞」のスポーツ大賞を贈った。
 順子選手は、夫で同じく柔道男子90キロ級に出場した悠選手=松山市、伊藤忠丸紅鉄鋼=と県庁を訪問した。正面玄関前に「銅メダルおめでとう」「感動をありがとう」と記された横断幕が掲げられ、県職員ら約250人に迎えられた。
 順子選手は中村時広知事から賞状などを受け取り「初めてのパラリンピックだったが、良い状態で臨めた。愛媛の多くの人に見送りに来てもらい、日本で応援してもらっていると思うと力になった」と振り返った。
 夫婦は、現地で一緒にトレーニングしたエピソードなども報告。中村知事は「スポーツは応援する人にも感動を与える。特に地方では思いが伝わりやすく、みんな喜んでいる」とねぎらった。
 順子選手は2020年の東京パラリンピックへ向け「52キロ級に階級を下げて臨む」などと次の目標を見据え、悠選手は「夫婦でこれからも頑張り、メダルを目指したい」と話した。
 県によると、愛顔のえひめ文化・スポーツ賞は2011年に創設。「スポーツ大賞」は五輪とパラリンピックでのメダリストに贈られ、順子選手の受賞は12年にロンドン五輪銀メダルを獲得した柔道73キロ級の中矢力選手以来という。
 順子選手は松山市役所で同日、市文化スポーツ栄誉賞も贈られた。