株主総会集中日の29日、愛媛県内でも上場企業4社が株主総会を開き、各社とも全議案が可決された。大王製紙(四国中央市)では、筆頭株主の北越紀州製紙(東京)が監査役の選任議案に反対を表明した。
 大王製紙の総会には155人が出席。議事に入る前に佐光正義社長は、昨年9月に発行した転換社債型新株予約権付社債に関し北越紀州から起こされた損害賠償訴訟に言及。「発行の目的、条件とも合理的で手続きは正当。(訴えの理由にしている)取締役の任務懈怠(けたい)はない」と述べた。
 監査役5人の選任議案に対し、北越紀州は新任2人を除く3人の再任に反対したが、賛成多数で可決された。取材に対し、北越紀州の広報室は「社債発行の公表後、株価が下落し株主の利益が損なわれた。取締役会で異議を唱えず受託者責任を果たさない監査役は適任でない」と反対理由を説明した。
 愛媛銀行(松山市)の総会には、昨年より20人多い261人が出席した。伊予銀行(同)では過去最高の454人。三浦工業(同)も過去最高の149人が出席した。