2隻の船で網を引く沖合底引き網漁が1日に解禁されるのに合わせ、四国で唯一操業する愛媛県八幡浜市の中型トロール船が31日、鹿児島県沖の漁場へ向け出漁した。伝統漁のシーズン到来を待ちわびた漁業関係者や市民ら約100人が、大漁旗や手を振って船を見送り、航海の安全と豊漁を願った。漁期は来年4月末まで。
 31日は、昭和水産(向灘、宮本英之介社長)が所有する第15、16海幸丸の乗組員17人の家族らが漁船が停泊する岸壁を訪れてお見送り。船は、八幡浜港内を5回ほど周回しながら「今期も頑張ってくるがよ」と言わんばかりに汽笛を高く鳴らし、出漁した。
 2、3日操業した後、市営魚市場に水揚げし、早ければ3日に初競りがある。宮本社長は「今期は昨期好調だったアマギとヤリイカに期待し、燃油高をカバーできるようにしたい」と語った。