新聞を学校の授業などで活用するNIE(教育に新聞を)の意義や進め方を考える日本NIE学会の第13回大会が26日、松山市文京町の愛媛大で始まった。県内初開催で、「NIEが主権者育成に果たす役割」がテーマ。全国の研究者や教員ら約250人が集まり、シンポジウムや研究分科会を通して意見交換した。
 「主権者育成とNIEの検証」と題したシンポジウムでは、教員、高校生、新聞社役員などが登壇し、それぞれの立場から活動などを報告し、考えを述べた。
 松山東高3年の男子生徒(18)は、今年7月の参院選で投票した体験から「投票の質」を高める必要があると主張。「政治の現状と背景を把握し、深く考えることが質の高さにつながる。新聞を読むことが楽しいと感じるNIEは、政治に関心を持つ機会になり、日本の未来を考える教育になりうるはず」と語った。同女子生徒(18)は「教育の現場で、もっと政治や選挙について学ぶ機会が必要。新聞は学校で学ぶ知識が社会にどう反映されているかを知る最良の手段だ」と述べた。