北方四島のロシア人住民と元島民の日本人らが相互に行き来する「ビザなし交流」で使用する交流船「えとぴりか」が愛媛県松山市三津ふ頭の松山港外港第2埠頭(ふとう)に県内で初めて寄港し、市内の中学生が29日、元島民の話や体験航海を通して北方領土問題を考えた。
 北方領土問題対策協会が啓発のために全国を巡回しており、毎年2カ所に寄港している。
 29日の青少年参加の部では、高浜中の3年生約40人が乗船。船内で択捉島出身の山本忠平さんが当時の学校の写真などを見せて戦前戦後の生活を紹介し「本国に送還される時、荷物は20キロ程度までで、日記や写真を持つことは許されなかった」と説明した。