愛媛県今治市出身の版画家山田彩加さん(30)=沖縄県在住=の作品展が同市玉川町大野の玉川近代美術館で開かれており、生と死をテーマにした繊細で夢幻的なリトグラフなどが並ぶ。11月29日まで。
 山田さんは今治北高校から東京芸術大に進学し、本格的に制作活動を開始。今回、高校時代から今年手掛けた作品まで39点を展示している。
 原画にアルミ板5枚を使った縦150センチ、横215センチの代表作は、地球を背景に草花に囲まれた人間の誕生と老化、鎖で結ばれた懐中時計を描き、地球に支えられながら続く生命を表現。東日本大震災の被災地に献花された白いキクから着想した作品では、人の体とキクをつなげて命の循環を示した。