伊方1号機廃炉の技術研究へ 検討会初会合
四国電力伊方原発1号機の廃炉に向けた研究を行う検討会の初会合が19日、愛媛県伊方町九町の伊方原発であり、配管や機器などの除染、施設の解体、作業員が着用する防保護具の3項目で技術の研究を進めていくことを決めた。
検討会には四電のほか、経済産業省資源エネルギー庁や県防災局、県産業技術研究所、愛媛大産学連携推進センターなどから26人が参加。四電原子力本部の山田研二・原子力部担任が「加圧水型軽水炉の特徴を踏まえて課題を抽出し、国、県、地元の企業や大学との連携の在り方も検討して研究開発を行いたい」とあいさつした。
会合は冒頭を除いて非公開。四電によると、廃炉に向けた技術的な課題を話し合い、除染や解体時に発生する粉じんの処理技術向上などを求める意見が出た。参加者は1号機の原子炉格納容器も視察した。
8月ごろに開催する第2回会合までに3項目の検討課題に関し、県内の大学や企業と技術マッチングを行う。2016年度は計4回の会合を予定している。
1号機は1977年に運転を開始し、今月10日に廃炉とした。四電は廃炉作業に約30年かかると見込んでいる。