帝人(大阪)は19日、難燃・耐熱素材のアラミド繊維を用いた消防団員用の法被を発売したと発表した。愛媛県松山市の消防団が採用し、24日、同市堀之内の城山公園で開く消防出初め式でお披露目する。高機能繊維を使った消防団法被は全国初という。
 開発には松山市が協力し、団員2144人に貸与するため、2015年度一般会計6月補正予算で3216万円を計上していた。
 帝人によると、松山事業所が市の消防団協力事業所に認定されていることをきっかけに13年1月、開発に着手。市消防団員の意見を取り入れながら14年5月には試作品を手掛け、使い勝手などを把握するため市に貸し出していた。
 アラミド繊維は山口県の岩国事業所で製造。松山事業所は国内企業で唯一、国際規格に基づきやけどの評価ができるシステム「PLIFF(プリフ)」が導入されており、法被の難燃性の実証実験を行った。
 帝人は今後、全国の自治体にも売り込むことにしている。