【危険箇所、海から回収 行政・地域と連携図る】
 無人島や断崖が背後に迫る危険箇所の海岸線に漂着するごみを拾おうと、愛媛県八幡浜市で海の環境保全を目指すチーム「EC(アース・クリーン)オーシャンズ」が発足した。「日本中の拾えない場所のごみを何とかしたい」との熱意で行政や地域と連携の仕組みを構築し、支援の輪を広げようと模索している。
 活動の発端になったのは、NPO法人かわうそ復活プロジェクト理事長の岩田功次さん(55)=八幡浜市八代=が2016年4月に佐田岬半島の浜辺で発見した漂着ごみ。陸上からたどり着けない場所には、カキ養殖のプラスチック製パイプやブイ、ペットボトルが大量に堆積していた。
 「長年環境保全を啓発してきたが、人目につかない場所の漂着ごみの多さに触れ、改善したいと思った」と新組織を発案。放置場所には海からしかアクセスできないため、小型船舶免許を持つ有志ら10人で5月に専門チームを結成した。