愛媛県内子町の介護老人保健施設が利用者や町に対し、介護報酬計約1億3866万円を過大請求していたことが18日分かった。定員を超過して入所者を受け入れていたのに、厚生労働省の告示に基づく減算をしなかったためで、施設は今後、全額返還するという。町議会議員全員協議会で町が明らかにした。
 県によると、定員超過は緊急的な受け入れなどがあるため認められているが、超過期間に応じて、介護報酬(市町村からの介護給付と利用者からの利用料)を3割減算して請求しなければならない。県の2月の監査で、2014年2月~16年2月の間に、施設が全額請求していた月があることが判明した。
 町によると、利用者返還分が約1391万円、町への返還分が約1億2475万円に上る。施設は利用者分を本年度中に返還し、町分は12年間で支払う方針という。定員超過率は2、3%だったという。