内子町内子の景観計画重点区域に建設中のビジネスホテル「ホテルAZ愛媛内子店」の外装をめぐり、町とホテル側の折り合いがついていなかった問題で、町は26日、ホテル側が町のデザイン変更勧告に沿う意向を文書で示したと明らかにした。
 同日の町議会議員全員協議会で説明した。町によると、ホテル設置届け出者の伊予鉄道(松山市)から23日、清水一郎社長名で稲本隆寿町長へ意見書が届き、町が6月に出した勧告事項に沿い手続きを進める意向が記されていた。1週間から10日後、町の要望を踏まえた新たなデザインを提出するという。
 町議会は26日、稲本町長に対し、建物デザインを規制する条例の厳格適用などを求める決議を行う予定だったが、町の説明を受けて決議を留保した。
 全員協議会で理事者は、「再提出される新たなデザインは(諮問機関である)景観まちづくり評価委員会が審査し町長が判断する。今度の案は、町が7月にホテル側に示した案に沿うと(伊予鉄から口頭で)聞いている」と説明した。
 ホテルAZは、アメイズ(大分市)が九州中心に展開。愛媛内子店は伊予鉄道が伊予鉄南予バス内子営業所の跡地に建設し運営をアメイズが行う。
 外壁の虹のマークや宿泊料金を記した文字が条例に抵触するとして、町は6月に指導・勧告を行い、7月には文字を野立て看板に移すなどの案を示したが、折り合わない状態が続いた。