愛媛県が9月4日に実施する原子力災害時の伊方町佐田岬半島部の住民避難個別訓練について中村時広知事は25日、県庁での定例会見で「秋ごろに実施予定の原子力防災訓練と合わせて結果を検証し、県広域避難計画に反映させるなど避難対策の実効性向上に取り組みたい」と強調した。
 9月の訓練は地震発生に伴い四国電力伊方原発で全面緊急事態が発生し、国道197号が伊方と瀬戸地域で寸断されたと想定。大分県への避難が困難として愛媛県内に海路避難する。瀬戸と三崎地域の住民約400人が参加し、海路避難の拠点となる三崎港までの動線を確認するとしている。
 全面緊急事態の発生を防災行政無線などで広報し、住民は地域計画などに基づいて自家用車や町公用バスで参集。一時集結所の三崎小中学校などで安定ヨウ素剤の緊急配布を受け、バスで三崎港に移動。船舶で海路避難するスケジュールとなっている。