原子力規制委員会は12日の審査会合で、四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の耐震設計の目安となる最大規模の揺れ(基準地震動)について、震源を特定しない場合として四電が示した620ガルを了承した。震源を特定した場合の650ガルは11月におおむね了承しており、審査で最大焦点の基準地震動は中央構造線断層帯を震源とする650ガルで固まった。
 しかし、四電が目指す伊方原発の再稼働は、規制委が基準地震動を了承した九州電力川内原発(鹿児島県)などの先行例を踏まえると年度内は困難とみられる。
 都内での会合で、規制委の石渡明氏(地質学)は「伊方の基準地震動は基本的な検討がなされた。細かなヒアリングは必要だが、さらに審議すべき論点はない」と述べた。