紙のまち愛媛県四国中央市の原点となった手すき和紙作り。特に高品質の紙ができる「寒すき」が最盛期を迎えている。職人が冷たい水で手を真っ赤にしながら、伝統の技法で一枚一枚丁寧に仕上げている。
 「大寒」の20日、市内に数軒残る業者の一つ、金生町下分の藤原製紙所では4代目の藤原俊二さん(67)が早朝から作業。金生川の地下水をためた「すき舟」に木材パルプやマニラ麻、稲わらなどを交ぜた原料を入れ、すき桁を揺り動かし縦約60センチ、横約150センチの書道用紙を手際よくすいていた。