松山の初夏の風物詩となっている道後温泉本館(愛媛県松山市道後湯之町)のすだれ掛けが1日、行われた。本館は「衣替え」を済ませ、夏本番への準備を整えた。
 冷房設備のない2、3階で自然の涼を取り込もうと、毎年9月30日まで、障子などをすだれに掛け替えている。市道後温泉事務所によると、明治時代ごろから行われていたという。
 1日は職員3人が午前10時ごろから障子を取り外し、約110~180センチの天然アシのすだれ約150枚を1枚ずつ掛けていった。夏のしつらいとなった休憩室には爽やかな風が吹き込み、入浴客がほてった体を冷ましていた。