ぬいぐるみ供養祭が30日、愛媛県松山市湊町6丁目の葬祭式場ムラタホール市駅であり、家族連れなど約300人が、一緒に遊んだり部屋で過ごしたりした思い出を振り返りながら大事な「友だち」や「家族」を見送った。
 式場を運営する「ムラタ」が社会貢献の一環で毎年開催しており17回目。当初は数百体程度だったが、今年は市内を中心に人気キャラクターのぬいぐるみや歴史を感じさせる日本人形など大小約1万5000体が寄せられた。
 供養祭では僧侶5人が読経し、参列者が1人ずつ焼香。番町幼稚園(松山市南斎院町)の園児5人が代表し「たくさんお話を聞いてくれた。いつも隣にいてくれた。いっぱいのありがとうを込めて笑顔でお別れします」と感謝の言葉を述べた。
 象や「くまのプーさん」のぬいぐるみに別れを告げた石井小学校5年の女子児童(10)は「生まれた時から一緒だったり誕生日に買ってもらったりした。供養祭に来てよかった」とほほ笑んだ。