愛媛県大洲市東大洲の田んぼに4日朝、ナベヅル8羽が飛来した。付近には商業施設も多くあり、人や車がひっきりなしに往来。それでも8羽は一心不乱に餌をついばんでいた。
 日本野鳥の会愛媛に所属する大洲市肱川町中居谷の瀧野隆志さん(61)によると、10月29日に付近で1羽を発見。大洲市には数年に1度の頻度で数羽が来るという。
 8羽は成鳥6羽と幼鳥2羽。近づく車もお構いなしで食事する姿に、観察していた野鳥愛好家の男性(68)=同市阿蔵=は「よほどおなかが空いていたんだろう」と優しく見守り、「これから西予市や高知県の四万十市へ行くのかな」とルートに思いをはせた。
 ナベヅルは冬場、シベリアから日本へ南下。県内にも飛来が続いており、西予市では定着のための取り組みが進められている。