えひめ地域再生戦略研究会(会長・小松正幸元愛媛大学長)は10日、愛媛県大洲市東大洲の市総合福祉センターで「目指せ脱原発!」講演会を開いた。独協医科大の木村真三准教授(鬼北町出身)が、四国電力伊方原発3号機(伊方町)の再稼働に警鐘を鳴らした。
 放射線と人体への影響を研究する木村准教授は「原発事故は一回起きると取り返しがつかない災害だ」と強調。「科学論争の中で(原発を)捉えると難しい。例えば地震学者が問題提起しても排斥されることもある。原発は社会問題として捉えなくてはならない」と訴えた。
 その上で、チェルノブイリ原発事故前に約680人いた原発30キロ圏内の村が、事故後に帰還者120人にとどまり、後に高齢化が進み最終的に4人となった事例を説明。介護や医療が課題になっており、福島でも同じ問題が起きるとして「こういうことも含め、すべて原発問題だ」と力を込めた。