大洲・大和小で閉校式 児童や住民、別れの校歌
肱川河口の緑豊かな集落で140年にわたり児童を育んできた愛媛県大洲市の大和小学校(長浜町下須戒、谷本健次校長)で27日、学校統廃合に伴う閉校式があった。地域との結びつきが強い学校だけに児童も住民もさみしそうだったが、「大和の心を忘れずに」の校歌をかみしめて斉唱した。児童は4月から統合先の長浜小学校(長浜)に通う。
大和小は1875(明治8)年創立。市教育委員会の計画に基づく統合に対しては住民の抵抗感が強く、一度は学校存続が決まっていたものの、市が2014年に校舎耐震化工事ができないと表明したため住民も統合に傾いた。
式には約120人が出席。全児童58人は住民との思い出を順番に挙げ、地域行事「大和太陽の広場」や住民の指導により学校で踊り継がれる市無形民俗文化財「伊予長浜豊年踊り」など、数々のシーンを体育館に浮かび上がらせていった。