神楽を生で楽しんでもらおうと、井手神社(愛媛県松山市北立花町)の橘雅楽会のメンバー9人が12日、松山市森松町の介護付有料老人ホーム「ラ・ナシカもりまつ」を訪問。優美な舞や演奏を披露した。
 同会の善家広仁和さん(39)の祖母が同ホームの利用者という縁で、毎月ある利用者の誕生会に合わせて、初めて慰問した。
 狩衣(かりぎぬ)姿のメンバーがそろうと、会場は厳かな雰囲気に。善家さんが男性神職が舞う「朝日舞」を披露した。雅楽の演奏では、太鼓や篳篥(ひちりき)が力強く響いた。利用者約40人は興味深そうに楽器を眺めたり、目を閉じて聞き入ったりと、思い思いに日本の伝統音楽を味わっていた。雅楽の伴奏で国歌や唱歌「ふるさと」を歌う場面もあった。