2001年に発生した芸予地震から15年となる24日、愛媛県今治市常盤町2丁目のコミュニティー放送局FMラヂオバリバリ(ラヂバリ)で防災特別番組があり、専門家が災害時の自助や日ごろの備えの重要性をあらためて訴えた。
 近い将来の発生が予測されている南海トラフ巨大地震に備え防災意識を高めようと、昨年に続き3時間の生放送を実施。市防災危機管理課危機管理室の二場健児室長、岐阜大工学部の村岡治道特任准教授(前愛媛大防災情報研究センター准教授)らが出演した。
 「自助」を考えた第1部では、二場室長が「自治会の会合などで家具の転倒防止や建物の耐震化の必要性を話すが、実践している人は数%」と市民の危機意識の低さを指摘。村岡特任准教授は「一人一人が生き残ることが基本。自分の家族が被害にあったらと考え、家庭の備えを進めてほしい」と述べた。
 第2部は「共助」をテーマに災害時に起こりうる事態を想定。「津波が20分後に迫る中、近所の独居高齢者が家具に挟まれていたら」という問いには「助けたい気持ちもあるが、自分の身を守る」「逃げることを徹底しないと被害は減らない」などの意見が出た。