燧灘のほぼ中央に位置する愛媛県上島町の魚島で、冬の風物詩デベラ干しが盛んに行われており、真っ白なデベラが寒風に揺れている。
 タマガンゾウヒラメの別名で、体長は5~15センチほど。海底の魚介類をさらう「べたこぎ」(マンガ漁)で取り、内臓とうろこを除いた後、口にひもを通して2~3日乾燥させる。あぶってそのまま食べたり、身を小さく刻んで米と炊くでべら飯にしたりする。
 23日は、漁師の兄の手伝いをしているという横井義弘さん(70)が、魚島港近くで作業していた。横井さんによると、鮮度が高いうちに干し上げるのが良く、冷たい西風が強いほど、うまいデベラ干しになるという。