近代日本画に足跡を残した小倉遊亀(1895~2000年)と安田靫彦(1884~1978年)の作品と、2人を師弟関係に結びつけた愛媛県伊予市出身の歴史学者・水木要太郎(1865~1938年)を紹介する「遊亀と靫彦―師からのたまもの・受け継がれた美」展の開展式が12日、松山市堀之内の県美術館であった。一般公開は13日~1月25日。
 式には安田、小倉両氏の子孫が出席。「師弟関係の日本画の展覧会はまれ。お楽しみいただきたい」「愛媛出身の水木先生の業績を見ていただくことを本人も喜んでいると思う」などとあいさつした。
 会期中、3回の展示替えがあり計160点を展示。国重要文化財に指定されている6曲1双のびょうぶ「黄瀬川陣」(靫彦)は、源頼朝と義経兄弟の約20年ぶりの再会を、兄弟の内面や運命までも緊張感あふれる画面構成の中に描き出している。