絶滅の恐れがある身の回りの動植物を知り、守っていこうと、愛媛県松山市太山寺町の和気小学校の5年生約120人が16日、同市和気町2丁目の海岸沿いに整備された湿地で、市内ではほとんど見られなくなった「ウラギク」や秋に薄紫の花を咲かせる「ハマサジ」の特徴などを学んだ。
 湿地は面積316平方メートルで市が2010、11両年度に整備した。「レッドデータブックまつやま2012」で絶滅危惧IB類に指定されている希少なウラギクや準絶滅危惧のハマサジが自生し、絶滅危惧II類のメダカも生息している。
 松山東雲短大の松井宏光名誉教授(61)は、一帯の水田が宅地開発で埋め立てられていった地域の歴史を説明。「40年前にはカワウソもいたかもしれない。本来なら絶滅するものが、ここで生き残っている」と湿地が希少動植物の保護に果たしている役割を解説した。