帝人が高機能素材の開発拠点と位置付け、整備を進めてきた「技術開発センター」の開所式が5日、愛媛県松山市西垣生町の同社松山事業所南地区内であり、関係者らがテープカットをして本格稼働を祝った。
 センターは昨年11月に公表した修正中期計画に盛り込んだ研究・開発機能の再編強化策の一環。大阪研究センター(大阪府茨木市)の機能を松山事業所に統合し、新設した。炭素繊維を挟み込んで補強した木造建築物用集成材の開発や、耐熱性に優れたアラミド繊維を用いた防護服の実用化などに取り組み、素材の複合化による技術革新を進める。
 開所式で鈴木純社長は「松山を素材系の研究開発や生産の中核拠点と位置付け、今後も継続的に強化する。地域社会との連携を図りながら高付加価値製品の拡充を進めたい」とあいさつ。中村時広知事や野志克仁松山市長らと共にテープカットした。