学校や仕事に行かず、家族以外とほとんど交流のない状態が6カ月以上続く「引きこもり」の人について愛媛県松山市は初めての調査を民生児童委員を対象に行い、5日までに結果をまとめた。該当者は15歳以上の183人で、年代では40代が56人(30.6%)、期間は10年以上が85人(46.4%)で最も多く、引きこもりの高齢化と長期化が浮き彫りになった。市保健所は専用の相談窓口を設置する方針。
 内訳は男性70.5%、女性26.8%、40代以上の中高年層が120人、期間は5年以上が127人を占める。家族と同居している人は139人で、買い物などで時々外出している状態の人は106人。
 きっかけ(複数回答可)は、不登校22人▽就職できなかった8人▽就職したが失業した21人▽家族や家庭環境22人▽疾病や性格など41人―などだった。
 現在、医療・行政機関から支援を受けている人は35人。140人については「支援を受けていない」「わからない」としており、委員の60.6%が支援充実が必要と答えた。