シンガポールのチン・シアットユーン駐日大使が9日、愛媛県庁で上甲俊史副知事と会談し、経済・観光交流の促進に向けて協力を深めることを確認した。
 今治市の来島海峡を8日に訪れたチン大使は「とても印象的な場所で、観光地として大きな可能性を秘めている」と評価。上甲副知事がシンガポールの商業施設に県産品の常設コーナーがあることを紹介すると、チン大使は「若い世代は東京や京都以外の観光地を探し求めている。常設コーナーなどで知名度を高めることが重要」と応じた。
 またチン大使は、シンガポールの物流企業が東南アジアでの県産品販売に興味を持っていると説明。住友化学(東京)など愛媛ゆかりの企業がシンガポールの雇用確保に貢献しているとして「協力関係をステップアップさせよう」と呼び掛けた。
 チン大使は愛媛シンガポール協会(一宮捷宏会長)の設立20周年記念行事に出席するため来県した。