首都圏で移住関連の情報発信を強化するため、愛媛県は全国の自治体が移住相談窓口を開設している「ふるさと回帰支援センター」(東京・有楽町)にこのほど、初の専属相談員「移住コンシェルジュ」を配置した。伊予市出身の松岡朋枝さん(32)=東京都台東区=で、相談者とふるさとの橋渡し役として「愛媛の暮らしを具体的にイメージしてもらえるような発信をしていきたい」と意気込む。
 1日に着任した。移住希望者の相談に応じニーズに合った地域を紹介するほか、東京で催される移住フェアなどで移住や就農に関する県の支援策を説明する。前職の新聞記者経験を生かし、県内の自治体や移住推進団体向けに先進事例や相談者の生の声も伝えていく予定。
 センターには、愛媛のほか26県1市が相談員を置く。利用は年々増え、2014年度は5年前の約3倍となる計1万2876件。担当者は「情報発信だけでなく、受け皿となる地域住民の努力も大事」と指摘している。