岩手との交流のシンボル、復興とともにぐんぐん育て―。愛媛県西予市の「全国かまぼこ板の絵展覧会」の関係者が27日、東日本大震災以降親交を深めている田老第三小学校(岩手県宮古市田老)の元児童から届いたミカンの苗木を地元に植樹した。愛媛から贈ったミカンの種が岩手で芽を出し育った苗木で、植樹した人らは復興やさらなる絆の強まりなどさまざまな思いを託した。
 西予市城川町下相のギャラリーしろかわは毎年、展覧会を開催。2011年3月11日の大震災が起こる約3時間前、田老第三小児童らが投函(とうかん)した作品が奇跡的に届いたのをきっかけに、交流を続けている。
 苗木のもととなったミカンは11年暮れ、当時の浅野幸江館長が出品した児童らへ贈呈。丹野聖也君(現・田老第一中2年)宅で復興への願いを込めて種を鉢に植えたところ、5個全てが発芽した。