愛媛文芸誌協会(竹宮よしみ会長)の「第27回愛媛文芸誌協会賞」と「第21回えひめの随筆賞」の表彰式が3日、松山市道後姫塚のにぎたつ会館であった。協会賞第1部門(小説)の藤井総子さん(72)=今治市桜井4丁目、第2部門(随筆ほか)の岩崎正高さん(70)=松山市高砂町1丁目、随筆賞最優秀賞の中矢尚さん(49)=同市東垣生町=ら8人に表彰状が贈られた。
 表彰式で受賞作の講評があった。藤井さんの小説「帰省」は、ヘルパーの40代女性が、認知症の母を気遣い田舎の実家に帰る話。選考委員は「長編なら序章になるところで物語が終わっており、意表を突いている」と評価した。
 藤井さんは「1日に1行ずつでも、今後も書いていこうという気持ちが湧いた」と喜びを語った。
 協会賞は同協会に加盟する同人誌で、この1年に発表された作品から選んだ。随筆賞は一般公募で22作品から選考した。