愛媛県八幡浜市松柏の梅之堂で16日、国重要文化財(重文)の「阿弥陀如来三尊仏」が開帳され、地元住民らが慈愛に満ちた顔立ちの3体に手を合わせた。
 平安時代末期の作とされる三尊仏は、本尊の阿弥陀如来と脇の観世音、勢至の両菩薩(ぼさつ)。いずれもヒノキの寄せ木造り、漆箔(うるしはく)仕上げで、1957年に重文に指定された。本来は地蔵、竜樹の両菩薩を加えた五尊形式だが、現在2体の菩薩は奈良国立博物館(奈良市)に所蔵されている。
 16日は春の法要があり、三尊仏を管理する近くの保安寺住職が読経。出席者は焼香し、立派な仏像を見上げていた。