継続して学ぶことが大事だよね―。愛媛県西条市の主婦や農家ら15人が29日、コーヒーなどを飲みながら気軽に憲法を学ぶ「憲法カフェ・西条」を立ち上げた。今後、憲法に詳しい大学教授や弁護士、住民らを講師に招き、市内で月1回の開催を目指す。
 立ち上げのきっかけは、7月の参院選に向け、市内の主婦ら約10人でつくる「笑呼心(えこごころ)製作所」が開いた、松山大法学部の遠藤泰弘教授(政治思想史・政治学)を招いた勉強会や「不思議なクニの憲法」(松井久子監督)の自主上映会。参加者から「もっと憲法のことを知りたい」「選挙に関係なく、憲法について学ぼう」などの声が上がり、有志が準備を進めていた。
 カフェは夜間に2時間程度開催。約1時間、講師の話を聴いた後、参加者が座談会形式で疑問点を尋ねたり意見を交わしたりする。
 市内で開いた世話人会には、団体職員や年金生活者ら20~80代の男女13人が参加。「9条だけにこだわらず、幅広く学びたい」「メンバーには戦争の生き証人がいるので、体験談を聞きたい」などの意見が出た。
 憲法や政治と遠いところにいたという村上美佐子さん(70)は「孫に残せる財産はお金じゃなく、平和だと思う。そのために正しい知識を身に付けたい」と強調。西条市に近く移住予定の田村明子さん(28)=鳥取市出身=は「憲法を基礎から学ぶと同時に、改憲をめぐって政治がどう動いているのか見極める力をつけたい」と話した。
 問い合わせは「憲法カフェ・西条」事務局=電話090(7629)8310。